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マルチブラケット矯正装置の素材について
今回は歯科矯正で使われる矯正装置の素材と特徴についてお話ししたいと思います。
矯正装置の素材について
よく使われる代表的な矯正装置としてマルチブラケット矯正装置についてご説明いたします。
まず、マルチブラケット矯正装置ですが大きく分けて
①ブラケット矯正装置
②アーチワイヤー
③結紮線やモジュール
の3構造からなります。それぞれの素材について順にご説明いたします。
①ブラケットの素材について
ブラケットの素材には主に金属製、プラスチック製、セラミック製があります。それぞれの特徴としては
金属製ブラケット・・・強度に優れているのでブラケット自体薄くすることが出来ます。その為、口腔内での違和感を軽減することが出来ます。金属色で目立つので当院では主に奥歯に用いられます。
プラスチック製ブラケット・・・クリア色で目立ちにくいです。金属製やセラミック製に比べて軟らかいので摩耗しやすいです。
セラミック製ブラケット・・・自然な白色で歯に馴染むように作られています。プラスチック製ブラケットよりも目立ちにくく、より着色もしにくいです。セラミックはとても硬く丈夫なので摩耗しにくいです。
またプラスチック製、セラミック製のブラケットは強度維持のためにブラケット自体にある程度の厚みが必要です。そのため金属製の物に比べて口腔内での違和感が出ることがあります。
②アーチワイヤーの素材について
アーチワイヤーの素材には、主にステンレススチール、ニッケルチタン、ホワイトワイヤーなどがあります。それぞれの特徴としては
ステンレススチール製ワイヤー・・・鉄とアルミニウムの合金から出来ている非常に硬い素材です。
ニッケルチタン製ワイヤー・・・ニッケルとチタンの合金から出来ている形状記憶合金です。
ホワイトワイヤー・・・通常の金属製アーチワイヤーをホワイト色に加工した、審美的に優れたワイヤーです。ワイヤーの表面をホワイトコーティングしたタイプと、ロジウムコーティングしたタイプがあります。
ホワイトコーティングタイプは剥がれて金属色が出てきてしまうことがあります。ロジウムコーティングタイプはロジウムの持つ金属反射率と光の乱反射を利用してホワイト色を表現しています。剥がれず、耐久性に優れています。
当院では上記以外の素材のワイヤーも取り扱っており、症状や歯の動きに合わせて素材を選んで使用しています。
③結紮線、モジュールの素材について
ブラケット矯正装置とアーチワイヤーとを固定するために使用します。
結紮線の素材は主にステンレススチールです。直径0.02~0.11インチと細く針金のような形状です。モジュールの素材は主にゴムです。大きさや色は様々です。
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