ブログ

  • 矯正治療写真
  • JR横浜線 長津田駅すぐ 南口下車より徒歩1分 当院へのアクセスをみる
  • 透明で目立たないマウスピース型矯正歯科装置
アーカイブ|全て

矯正ブログ

不正咬合の種類とその治療法について

no-img

この記事では、不正咬合の種類とその治療法について解説しております。原因から治療法、保険適用の有無までご紹介しておりますので、ぜひ治療をお考えの方は参考にされてください。

不正咬合とは

正常咬合と不正咬合の違い

正常咬合とは、上下の歯が適切に噛み合っている状態を指します。具体的には、上の前歯が下の前歯をわずかに覆う形で噛み合い、歯並びが整っており、顎の位置が正しく、機能的にも見た目にも健康的な状態です。

一方、不正咬合とはこの理想的な噛み合わせから逸脱した状態を言います。さまざまなタイプがありますが、例えば「受け口」(下の歯が上の歯より前に出ている状態)、「出っ歯」(上の歯が過剰に前に出ている状態)、あるいは「開咬」(前歯が上下で接触しない状態)などがあります。これらの不正咬合は、見た目の問題だけでなく、発音の難しさ、咀嚼効率の低下、さらには顎関節症のリスク増加といった健康問題を引き起こす可能性があります。

不正咬合の原因

不正咬合は、さまざまな原因によって引き起こされます。

1.遺伝的要因

親や近親者に不正咬合の歴史がある場合、子どもにも同様の現象が現れる可能性があります。

2.乳幼児の習慣

長期間の指しゃぶりや、哺乳瓶を使った飲み方の癖、不適切な姿勢での食事が原因で、顎の成長に影響を与えることがあります。これにより、歯並びや咬合に異常(不正咬合)が生じることがあります。

3.顎の成長の不均衡

顎の成長に不均衡がある場合、不正咬合が発生することがあります。これは、顎の骨が正常に発達していない場合、また事故や病気による顎の損傷が原因で生じることがあります。

4.永久歯の問題

永久歯が正常な位置に生えていない場合、また歯の抜け落ちや損傷が、不正咬合を引き起こす場合もあります。

不正咬合の7つの分類

不正咬合の種類は大きく分けて7つに分類されます。

1.叢生(でこぼこ歯並び)

いわゆる乱杭歯と言われる、歯並びがデコボコの状態です。八重歯(低位唇側転位)もその一種です。数歯にわたって、各々が前や後ろに位置していたり、傾いていたりねじれていたりして、かつ重なり合っている状態を「叢生」といいます。歯の大きさに対して顎が小さく、歯が並ぶ十分なスペースがない事で起こります。

2.上顎前突(出っ歯)

いわゆる出っ歯と言われる状態です。前歯の咬み合わせを下から見た時に、上下の前歯の間のスペースが大きい状態をいいます。上下の顎の位置は正常の範囲内でも、①上の前歯が前方に傾斜している場合 ②上の顎が前方に位置している場合 ③下の顎の成長が未熟な場合などがあります。

上下の顎がともに前に突き出ている歯並びは「上下顎前突」といいます。上顎前突の方は、しばしば転んで前歯をぶつけるなどの外傷が多いといわれております。

3.下顎前突(受け口:反対咬合)

上下の前歯の咬み合わせが逆に咬んでいる事をいいます。いわゆる受け口と言われる状態です。

①下の顎が前方に位置している場合 ②上の顎の成長が未熟な場合 ③上下の顎の位置は正常な範囲内だが上の前歯が後ろに傾斜している ④前歯が前方傾斜している事で下の顎を前に出さなければ咬めない場合があります。また、上下の前歯が先端と先端で咬合するような状態を「切端咬合」といいます。

4.過蓋咬合

奥歯で咬んだ時に、上の前歯に隠れて下の前歯が半分以上見えない状態をいいます。

下の前歯が見えないくらい咬み合わせが深い場合、下顎前歯で歯肉を咬んでしまい痛みが出る事もあります。

5.開咬

奥歯で咬んだ時に上下の歯の間に空隙(すき間)がある状態です。この状態は前歯にも奥歯にも現れますが、顎骨の変形が原因の場合は、一番後ろの奥歯が接触しているのみで、他のすべての歯は接触しないといった重篤な症状を示すものもあります。開咬の方は、前歯で物を噛み切ることができません。

6.空隙歯列(すきっ歯)

各々の歯の間に空隙(すき間)のある歯列弓をいいます。顎骨に対して相対的に歯が小さい場合や、歯の欠損がある場合に起こる事が多いです。なかでも、上の一番前の前歯の間だけに2mm程の隙間がある状態を「正中離開」といいます。

7.交叉咬合

奥歯で咬んだ時に、上下の歯列弓が互いに交叉するような咬合状態をいいます。

通常、上下の前歯の正中線の不一致、奥歯における前後の咬み合わせの異常を伴う事が多く、片側でしばしば反対咬合がみられます。すれ違い咬合ともいわれます。

不正咬合の影響

正しい噛み合わせが確立していないと、次のような悪い影響があります。

プラークがたまりやすい(むし歯や歯周病への影響)

不正咬合は、むし歯や歯周病のリスクを増加させる可能性があります。不正咬合により歯の並びが悪くなると、歯が重なったり、すき間ができて、歯ブラシが届きにくいためです。

これにより、食べ物の残りやすい環境が形成され、プラークが蓄積しやすくなります。プラークは歯垢として知られ、これが歯石に変化すると、さらにむし歯や歯周病の原因となります。

歯がダメージを受けやすい

不正咬合は歯への負担を不均等に分配するため、一部の歯に過剰なストレスがかかることがあります。すると、歯が摩耗しやすくなり、むし歯のリスクが高まるだけでなく歯周組織への損傷も起こりやすくなります。歯周病は、歯を支える骨が炎症によって徐々に失われる病気で、最終的には歯が抜け落ちてしまう可能性があります。

顎関節症へのリスク

不正咬合は、顎関節症(TMJ)のリスクを高める要因の一つです。顎関節症は、顎の関節とその周囲の筋肉に痛みや機能障害を引き起こす疾患であり、不正咬合が顎の位置や動きに不自然なストレスを加えることで発症することがあります。

具体的には、不正咬合により顎が正常な位置からずれたり、咬合時に不均等な力がかかることで、顎関節に過剰な負担が生じます。

その結果、顎関節の炎症や摩耗や筋肉の緊張や疲労を引き起こし、痛みや顎の動きの制限、そして場合によっては頭痛や耳鳴りといった症状を伴うことがあります。

食事中の不快感・消化不良

歯が正しく噛み合わないことで、食べ物を効率的にかむことが困難になり、消化不良の原因になることがあります。特に硬い食品(めざし、するめ、ナッツ、フランスパンなど)や粘り気のある食品(納豆など)を摂取する際に顕著です。また、食事中の不快感や痛みが食欲減少を招くこともあります。

不明瞭な発音

特定の音、特に「さ」「し」「す」「せ」「そ」などの摩擦音や破裂音を発音するためには、歯と舌の位置が重要です。

不正咬合によってこれらの位置関係が崩れると、言葉が不明瞭になることがあります。何度も聞き返されるのはストレスです。これは社会生活においてコミュニケーションの障壁となる可能性があり、自信の喪失につながることもあります。

不正咬合の治療法

不正咬合の矯正治療は、患者の年齢や咬合の状態に応じて、さまざまな治療方法の中から選択します。

主な治療方法は「歯列矯正」

矯正治療にも種類があり、オーソドックスな金属ブラケット、白くて目立たないセラミックブラケット、リンガルブラケット(歯の裏に装置をつける舌側矯正)、クリアアライナー(透明なマウスピース型矯正装置)があります。

多くの方に選ばれるマウスピース型矯正装置

当院ではクリアアライナーで治療を希望される方が多くおられます。ご自身で取り外しが可能で、見た目にもほとんど目立たないため、生活に大きな影響を与えずに矯正治療を行えます。ただし、治療対象や矯正力に限界があるため、全ての不正咬合に適用できるわけではありません。

治療期間について

不正咬合の治療期間と費用は、症状の重さや使用する矯正装置の種類によって大きく異なります。一般的に、治療期間は1年半から3年程度を要することが多いですが、複雑なケースではそれ以上の時間が必要となる場合もあります。治療が長期にわたる理由は、歯と顎の骨を徐々に動かしていくプロセスが慎重かつ段階的に行われるためです。

治療費用について

費用に関しては、使用する矯正装置の種類や治療の複雑さによって変わります。一般的に金属ブラケットが最も経済的で、セラミックやリンガルブラケット、クリアアライナーのような目立ちにくい矯正装置は高額になる傾向があります。日本国内での矯正治療の費用は、税込みで30万円から100万円以上に及ぶことも少なくありません。

保険適用の条件

不正咬合の治療における保険適用の条件は、治療の医学的必要性に基づいています。日本では、一般的に矯正治療は美容目的とみなされ、健康保険の適用外とされることが多いです。しかし、不正咬合が顎関節症や重大な咀嚼(そしゃく)機能障害を引き起こしている場合など、医学的に治療が必要と判断される状況では、健康保険の適用が可能な場合があります。

具体的には、顎顔面異常症(例えば顎の著しい非対称など)や先天性の障害(クリフトリップ・パレートなど)が原因で生じた不正咬合は、手術を含む矯正治療が保険適用の対象となることがあります。治療を受ける前には、専門の歯科医師による診断が必要であり、治療計画の提出と保険適用に関する承認が必要になることが一般的です。

不正咬合の予防と対策

不正咬合の予防のためには、日常生活の中で意識することが重要です。特に子供の成長期には、正しい歯の健康習慣を育むことが不可欠です。

1.適切な哺乳習慣

早い段階での適切な哺乳習慣が重要です。長期間の哺乳瓶使用や指しゃぶりは、歯並びや顎の成長に悪影響を及ぼすことがありますので、早期に卒業させることが推奨されます。

2.歯ごたえのある食べ物

食材を大きく切ったり、野菜を皮付きのまま使ってみましょう。硬い食べ物を取り入れることで、顎の筋肉が適切に発達し、自然な咬合が促されます。

3.定期検診

歯科医師は早期に歯並びの問題を発見し、必要に応じて予防的な介入できます。子供だけでなく大人も正しい歯磨きの方法を学び、歯と歯茎を健康に保つことが、不正咬合のリスクを減らす上で効果的です。

4.頬杖などの癖

頬杖、うつぶせ寝など、不均衡な力がかかることで、歯並びや噛み合わせに影響が出ることがあります。

5.適切な歯の治療

歯が痛んだり、奥歯が抜けたままになっていたりすると、食事の時にどうしても片側で噛んでしまいます。365日の毎回の食事で繰り返していると、だんだん噛み合わせのバランスが悪くなっていきます。ぜひ積極的に歯の治療をおこないましょう。

よくある質問

不正咬合は何歳から治療できますか?

不正咬合の治療は年齢に関わらず始めることができますが、成長期の子供たちに効果的な改善が見られることが多いです。成人でも矯正治療によ可能です。

不正咬合を自分で治す方法はありますか?

不正咬合を自分で治す方法はありません。専門的な診断と治療が必要です。歯科医師に相談し、適切な矯正治療を受けることが重要です。

長津田矯正歯科クリニックの治療の特徴

歯科矯正の専門クリニック

 

歯科矯正の専門クリニック

横浜市・町田市の長津田矯正歯科クリニックでは、目立たず取り外しができる※マウスピース型の矯正装置(インビザライン)を積極的にご提案しております。歯列矯正を専門としたクリニックだからこその診断力や対応力には自信を持っております。

※マウスピース型矯正歯科装置(インビザライン)は、完成物薬機法対象外の装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

お悩みに応じた治療のご提案

お悩みに応じた治療のご提案

長津田矯正歯科クリニックでは、あらゆる患者さまのニーズにお応えできるよう、さまざまな治療方法に対応しています。

患者さまのご希望やご要望をじっくりと伺い、お口の状態に合わせて、可能な治療計画をご提示し、治療を進めてまいります。

歯科矯正における診断力

歯科矯正における診断力

歯科矯正を成功に導くためには、適切な診断と治療計画が不可欠です。

長津田矯正歯科クリニックは、「装置が治すのではなく、歯科医師が治す」をモットーに、複数人の矯正専門歯科医師による診断の下、治療計画を立案していきます。

矯正治療なら横浜市・町田市の長津田矯正歯科クリニックへ

ご予約はこちら

アクセス情報

住所:〒226-0027 神奈川県横浜市緑区長津田5丁目3−7 ソルタス長津田 2F

お電話:045-986-0363

横浜駅からのアクセス

横浜駅 ⇒JR横浜線 (29分)⇒ 長津田駅

JR 横浜線1本で簡単にご来院いただけます。

町田駅からのアクセス

町田駅⇒JR横浜線(5分)⇒長津田駅

同じく、JR 横浜線1本で簡単にご来院いただけます。

長津田駅からのアクセス

「JR長津田駅」「東急田園都市線・こどもの国線 長津田駅」からの行き方をご紹介します。長津田駅に到着されたら、北口出口へ向かってください。

北口出口を出たら、ロータリーの目の前に「長津田矯正歯科」という電光看板が
目に入りますので、そちらを目印にご来院ください。

院長のご紹介

院長山本知寿
長津田矯正歯科クリニック院長  山本知寿

平成6年東京歯科大学卒業後、矯正専門歯科医院、大学病院矯正科を経て平成17年長津田矯正歯科クリニック開院。平成28年日本矯正歯科学会認定医取得。

アーカイブ|全て