みなさんこんにちは。以前、海外の矯正治療、ヨーロッパでの矯正治療についてお話しましたが、今回の海外の矯正治療のお話はアメリカについてです。

アメリカの矯正治療の歴史

もともと歯科矯正学はヨーロッパ(フランス、イギリス)で栄えていましたが、しだいに新興国アメリカに舞台が移っていきます。

歯科矯正学の父といわれるNorman Kingsley(1829~1913)や、近代歯科矯正学の創設者といわれるEdward.H.Angle(1855~1930)はどちらもアメリカ人です。

Kingsleyは咬合斜面板(jumping plate)によって咬合を跳躍させる治療法を発案したり、口蓋裂児の咬合、発音などのため、スピーチエイド(speach aid)・obuturatorを用いて、リハビリテーション(rehabilitation)を行いました。

Angleは世界で初めて、歯科矯正学の専門の学校としてのAngle schoolを設立し、歯科矯正学における不朽の名著といわれる”Treatment of Malocclusion of the Teeth(1907,7thed.)”を世に出しています。

このように近代の歯科矯正学はアメリカで発展していきました。

矯正装置について

ストレートワイヤーアプライアンスを生み出したDr.Andrewsもアメリカ人です。ストレートワイヤーアプライアンスは現在、多くの矯正医が取り入れており、非常に画期的な治療方法です。

ヨーロッパの矯正は取り外しのできる装置で、患者さんに対する負担が少ないイメージですが、アメリカの矯正は取り外しのできない固定式の装置を使い、確実に歯を動かしていくようなイメージだと思います。

最近ではマウスピース型矯正装置(インビザライン)が盛んですが、インビザラインの会社(アライン社)があるのもアメリカです。

歯並びに対する意識

アメリカ人は日本人に比べて、矯正治療や歯並びに対する意識が高いそうです。

アメリカでは悪い歯並びは健康への意識が低い人として扱われ、そのような人を風刺画で描くときは、悪い歯並びを強調して描くそうです。

そのようなアメリカ社会では、歯並びが悪いと就職・ビジネス・恋愛で不利になるそうです。

アメリカの映画を観ても、登場するキャラクターが矯正装置をつけていたり、リテーナー(保定装置)を装着している様子がよく描かれています。それだけ、矯正治療が日常生活に近いものなのではないでしょうか。

おそらく日本とアメリカとの文化の違いも影響していると思います。アメリカでは口を大きく開けて笑顔を見せることや、ハグやキスが日常的にあいさつとして行われています。そのような文化だとやはり、口元や歯並びがおのずと重要視されるのだと思います。

対して、日本では、女性は笑うとき、口元に手を当て、控えめに笑うことが上品であると考えられ、男性はニヤニヤしないで、キリッとしていることが求められます。そのような文化だと、口を大きく開けたりする機会があまりなく、歯並びに対する意識が低くなるのかもしれません。

 

近年では、グローバル化が進み、外国人が日本に来ることや、日本人が海外に行くことが珍しくなくなりました。このような時代だと、日本人も歯並びに対する意識が高くなっていくのではないでしょうか。