今回は、歯を動かす治療が終了した後に使用する保定装置についてのお話です。

保定装置はいつまで使用する?

「保定装置をいつまで使用するのか」というご質問はよくあります。

教科書的には、治療後2年間とか動的治療と同じ期間などと言われています。

実際は2年経過後も歯が動く事はあります。半永久的に使用が必要という先生もおります。

私の提案としては2年保定装置を使用した後、最低週に1回は確認のために保定装置をいれてみて、きついと感じたらそのまま就寝時に使用する事をお勧めしています。

歯が動いてきたと再来院される患者さんの多くは、全く保定装置を使用せず半年くらいして装置を入れようとしたら入らなくなっていた、とお話されることが多いです。

逆に治療終了して10年経っても夜は必ず使用していますという方もいます。確かに治療後の歯並びはほとんど変わらず保たれています。

保定装置の長期使用について

保定装置の長期使用で注意して頂きたことは、歯周病などで歯が動いてしまっているにも関わらず無理やり保定装置を使用している場合です。

無理やり装置を入れることで、歯に負担をかけてしまうことがあります。理想は1年~2年に一度定期的に通院してチェックをしてもらうことだと思います。

患者さんには納得しづらいと思いますが、矯正治療を行った並びが永久保障されるというのは現実的には難しいと考えます。

人の身体は経年的に変化していきます。20代の時の髪質や顔の色つやを同じで40代以降も保っている方はまれだと思います。

冷静に考えていただきたいのですが、矯正治療を行っていない60歳の方が20歳のときと同じ歯並びである方は少ないと思います。

ただし矯正治療には、噛みあわせを整えることで自分の歯を長く持たせるという効果はあると思います。前歯が咬めない方、片側でしか咬めない方などは咬んでいる歯が少ないので、どうしても負担過重で歯の寿命が短くなりやすいと推察しています。

保定装置は壊れる?

保定装置は耐久性の観点から2年~4年すると作り直しや修理が必要になります。

現実的な問題点として引越しなどで治療した医院に通院できない場合、保定装置のみを作り直ししてくれる医院が少ないのも課題だと感じております。

再治療について

矯正治療を以前したが残念ながら戻ってしまった場合どうするか?

このような場合は、どの程度戻ったかにもよりますので一概には言えません。もともと治療した医院に通院できればまずはそこで相談してみるのがよいでしょう。

通院できない場合、他の医院で相談する事になります。この場合、費用は最初からかかると思っておいたほうがよいです。軽度の後戻りであればワイヤーを使用しなくても改善できる場合もあります。